2012/02/24

先祖返り


「先祖返り」 という言葉があります

文字通り 先祖が返ってくることです

この言葉は お盆に使う言葉ではなく 生物学なんかで出てくる言葉です








植物の世界では 原種を元に 何度も交配を重ね

特殊な品種が生み出されています

これは 前にも書きましたが 「園芸」 というやつで

実に深い芸です






交配を重ねることで どんどん「ある特徴」を際立たせていくのですが

その交配を重ねていくうちに ひょっこり元々の原種に近い性質の個体が生まれたりします

あるいは 「ある特徴」を持った植物が ひょっこり原種に近い性質の枝や葉を

出したりします


これは 交配により 原種がもつ補足遺伝子の組み合わせがピッタリはまったから

起こるんです

Aという遺伝子と Bという遺伝子が 組み合わさって発現していた原種の特徴が

交配により一方の遺伝子が欠けてしまい 園芸品種になってたわけですが

これが 再びいつの日か 交配により再会した時に 先祖返りが 起こるというわけです





画像のサボテンは 奇巌大鳳玉 という棘の無くなる突然変異を起こした

サボテンです

真ん中あたりに 思い出したように 長い棘が伸びています

大鳳玉という元々のサボテンは この長い棘がびっしり生えるサボテンです

突然変異による棘の無いシンプルな形に 

先祖返りによる異様に長い棘が一本





見事な ミスマッチで そこが魅力的










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